【壺中壺©】北信地方の雑キノコ じこぼう 料理考
北信地方で
「じこぼう」
もしくは
「じこんぼ」
と
呼ばれ親しまれているキノコがあります。。。
図鑑などで
「ハナイグチ」
と表記されている」キノコです。。。
少年時代より父親に教えてもらった食べれるキノコの代表のキノコです。
ヌメりがあって茶色くて、
裏側は黄色いスポンジ状のキノコです。。。
土臭く、快適なキノコ臭があり、
味噌汁などの具にしますとヌメりと共にキノコ臭が鼻腔に広がり
とても
満足感のある
北信雑キノコの代表格
「じこぼう」
を改めて食しました。。。
秋の味覚です。。。
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この「じこぼう」の料理考を
壺中壺の目線で再考したく存じます。。。
キノコ狩りで重宝いたしますのは
「びく」です。。。
ビニール袋はいけません。。。
形が崩れるし、良くないです。。。
「びく」が良いです。。。
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さてこの
「じこぼう」
少年時代より慣れ親しんできましたが、
代表的な料理はそのまんまキノコ汁です。
北信地方では醤油仕立てでお豆腐を入れ、
収穫が最盛期を過ぎた、
丸茄子(北信地方の代表的な茄子)
を入れて熱々を頂きます。。。
なにやら迷信でしょうが、
茄子がキノコの毒を消してくれるらしいと言います。。。
実際に毒キノコの毒が消える事はないでしょう。。。
しかし良くした物で、
キノコ汁に丸茄子を適当に切って入れますと相性が良く美味しい物です。。。
今回、キノコ汁を始め、思いつくまま数種類の
「じこぼう」
料理を記してみたいと思います・・・
キノコ汁
山で採ってきたキノコは先ず洗う作業があるのですが、いろいろな方法があると思います。私しは長野市にある山菜料理で有名な「瓦焼のいろり」さんの先代のマスターの降旗さんに教授して頂いた方法を記します。。。落ち葉や松葉、ドロや砂を軽く水洗いした後、大きめの鍋でボイルしてしまいます。。。張り付いた落ち葉など水洗いしても中々に取り除くのに手間が掛かりますが茹でてしまってからの水洗いが楽です。。。しかし、この場合に毒キノコが混じっていたならば大変です。茹でてしまうと食べれるキノコと毒キノコの識別は困難になります。言うなれば識別不能となります。。。故に最初に食用に適するキノコと毒キノコと完全なるチェックが必要となります。食せるキノコを断定してからボイルして下さい。。。後は楽です。茹でて洗う方が断然に楽です。。。キノコ汁は化学調味料など入れずにお鍋に出し昆布を入れさきのキノコを入れ酒、少々の味醂で味を整えます。キノコからも十分に旨味がでます。鶏肉など入れてコクを出しても良いでしょう。ここは意見が分かれる所ですが私しは、キノコ汁の場合は断然に絹ごし豆腐をオススメ致します。。。出来立てが美味く、時間が経つにつれアクが出てきて味を濁らせます。。。
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キノコうどん
大鍋で作ったキノコ汁を存分に味わった残りのキノコ汁にうどんを入れて食します。。。勿論、残ったキノコ汁で無くとも、それ用にうどんに適した出し汁を作りキノコを入れても良いです。この辺の田舎では残ったキノコ汁にうどんを投入して「くたんくたん」にして食べるのが敢えて言うならば「北信流」だと思います。。。
大根下ろし和え
茹でた「じこぼう」を小鉢に入れ大根下ろしを乗せ、醤油をぶっかけて食します。和えとしましたが。先にボールなどにキノコと大根下ろしを混ぜ合わせて器に盛っても良いでしょう。しかしながら「北信流」ならば和えずに先の要領のほうが野趣があります。
じこぼうの和風パスタ
常の通り麺を茹でてジコボウの和風パスタにします。ジコボウだけですと土臭くてバランスが崩れますので市販のエノキ茸、しめじなど入れてバランスを取りましょう。。。バター醤油味で切り海苔など乗せて美味しいです。ベーコンなど適当にプラスアルファすれば最高です。。。
そばがきキノコあんかけ
常の通りそばがきを作り、器に入れ、熱々のジコボウの餡掛けを掛けて本山葵を下ろしてたっぷりと乗せ食します。。。餡掛けの味はそばつゆの程度の味付けにします。。。
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ジコボウお吸い物
鰹出汁を常の通り取り、お吸い物の味に仕立てます。椀に程よい形のジコボウ、あれば鯛などの白身魚を葛打ちし火を通し入れれば高級感漂う、上等なお吸い物に仕上がります。吸口には松茸ではありませんが酢橘(すだち)の輪切りで決まりです。。。
ジコボウ雑炊
ご飯を少量ザルにとり水洗いの後、濃いめ吸い地にて常の通り雑炊とします。卵をかき入れ完成です。しぼり生姜を垂らしても良いでしょう。
ジコボウのオムレツ
ジコボウ入りのオムレツです。レアに仕上げたい所です。
沢山の料理になる信州秋の味覚キノコ、ジコボウですが、ヌメりが強いのでやはり汁物が一番に美味しいと思います。熱々はヤケドしないように注意が必要です。日に日に深まる北信濃にキノコ汁は最高のご馳走です。。。
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