診療時間

午前: 10:00 ~ 12:00
午後: 13:00 ~ 19:00

休院

水曜・日曜・祝日

住所 連絡先

〒381-0000
長野県須坂市須坂春木町487-1

☎︎ 090-1703-1328

※施術中は電話の応対が出来ません

※駐車場なし

予約カレンダー

アクセス・地図

ご予約・ご案内/アクセスはこちら

【六臓六腑 】 臓腑の概要 要点 それぞれの生理機能 肝・心・脾・肺・腎・心包/

NO IMAGE

一ツボ日記 - にほんブログ村

東洋医学では、人体は臓腑(内臓)、四肢(手足)、百骸(骨)、五官(感覚器)皮毛(皮膚)、筋(腱)肌肉(筋肉)、血(血液)、脈(血管)から成っているととらえます。それでは臓腑の生理機能の概要です。

要点

六臓とは肝・心・脾臓・肺・腎・心包。

六とは胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦です。

②臓は実質臓器であって精気を蔵して外に漏らさない。腑は中腔臓器で物(飲食物)を受容し、胆汁、便、尿などを伝搬、排泄をします。

③臓腑はそれぞれ固有の生理機能を有します。

臓腑について

臓腑は、そのその性質と機能のうえから六臓六腑に分けられます。六臓は肝・心・脾・肺・腎・心包。六腑は胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦です。臓と腑の根本的な違いは、臓は実質臓器、腑は中腔臓器です。

このほかに臓でもなく、腑でもない両者の性質を有する臓腑があります。

これを

奇恒の腑

言います。

代表的なものとして骨、胆、女子胞(子宮)脈などあります。

臓腑と身体組織・諸器官との関係

東洋医学では、人体を解剖学的な構造としてとらえるよりも機能としてとらえています。

したがって身体の諸器官や組織は機能的な相互関係によって成り立ちその中心は五臓の生理機能です。

五臓と諸器官との機能的関係は肝は筋を、心は血脈を、脾は肌肉を、肺は皮毛を、腎は骨を支配します。

筋痙攣など肝機能の低下が原因かもしれません。

肝の形態と位置 生理機能 病理

肝は血を蔵す

肝は第九胸椎に付着して右脇にあります。出入り口はなく、その形は七葉からなっていると考えられています。肝は身体各部における血液量の分配調節をします。この機能が損なわれると目の滋養ができないため目は乾燥し、夜盲の原因になります。筋においては痙攣が起こり、婦人においては月経血量減少から無月経となります。

肝血が十分であれば爪の色は血色が良く艶があります。不足すると爪の色が色褪せしかも薄く脆い状態になります。故にその華は爪にありといわれます。

肝は目に開竅する。肝は目の調節作用を支配します。また肝は涙の分泌とも関係します。

肝は疏泄を主る

疏泄とは気の流れと血の流れをスムーズにする機能です。身体各部の機能が発揮できるようにします。この機能が損なわれると脹痛(張り)や違和感が生じ、感情、情緒が不安定になりイライラ、易怒性、鬱症状を呈します。

肝は怒の志。怒りは気血を上逆させ、陽気を昇らせる。肝は疏泄をつかさどっており陽気が昇ることは肝の働きによることから怒は肝の志とされています。激しく怒ると肝の陽気の昇りが度を越すことから怒は肝を傷るといわれます。また肝の隠血が不足すると肝の陽気が昇りやすくなるので、わずかなことでも怒り易くなります。(易怒性)

心の形態と位置 生理機能 病理

赤い、蓮のはなの蕾の形をしていると考えられていました。

横隔膜の上にあり第五胸椎に付着しています。

心は血脈(血管)を主り、その華は顔(面色)にあり

心は循環作用があります。この作用が損なわれると心臓痛、結代脈、動悸など循環症状が起きます。

また

心と血脈が充実していれば血色がよく艶があり、虚弱になると顔が蒼白となって艶がなくなります。心と血脈の状態は顔に現れてくることことからその華は面色にありといいます。

心は神を蔵す精神、意識活動を正常に作用させる。この作用が損なわれると心煩(しんはん)、不眠、健忘などの症状が現れます。

心は舌に開竅(かいきょう)する

心は舌を支配しています。心の変化は舌に現れます。

汗は心の液

血と津液は源が同じです。心は血脈をつかさどる事から汗は心の液といわれます。

心気虚になると自汗(冷や汗、緊張の汗)が起きます。心陽虚では汗が滴り落ちるとされています。

喜は心の志

喜びは人体には良性の刺激です。

心の血脈を主る作用に効果的に作用します。

しかし

喜び過ぎるとかえって血脈をつかさどる作用亢進して心神を損傷します。また神明をつかさどる機能が亢進すると笑いが止まらなくなります。逆にその機能が低下するとちょっとしたことでも悲しくなります。

心は神明を主る

心は一切の精神、意識活動をつかさどっています。まさに心は神を蔵し、神明をつかさどっているのです。

神明とは一切の精神のことを現しています。

脾の形態と位置 生理機能 病理

脾は運化を主る

脾は消化された飲食物から栄養を吸収し、全身に供給する作用(運化)を有します。

この作業が損なわれますと食欲減退、軟便、腹部脹満(張った感じ)などの症状が現れます。

吸収した飲食物や水分を肺に輸送しますがこの作業を昇清と言います。

脾は統血を主る

脾は血脈ないの血が外に漏れ出ないようにしています。これを統血といいます。

この作用が損なわれますと出血(血便、皮下出血、月経過多など)しやすくなります。

脾は肌肉(きにく)、四肢をつかさどり、口の開竅する

全身の筋肉を栄養し、四肢の筋運動を円滑にする作用があります。また、口を支配し味覚をつかさどっている。これらの作用が損なわれますと筋肉の萎縮、筋力低下、味覚障害がおきます。

思は脾の志。思慮のしすぎや思いが遂げられないと、気の運動に影響し、気結を起こし易くなります。そのため脾の運化に影響し、脾の昇清がうまく行かなくなります。

思慮が過度になると脾の失調が生じます。また、脾が虚すると思慮しやすくなります。考え過ぎて胃潰瘍になり胃から出血なんて話です。

涎は脾の液

涎は口の津液です。口腔粘膜を保護し口腔を潤す作用があります。食物の嚥下と消化を助ける作用があります。口外には漏れません。

脾の機能が低下すると涎は急増して口から溢れます。

消化不良による胃もたれなどで口中が酸味を帯びて広がる感じはいい例です。

一ツボ日記 - にほんブログ村

肺の形態と位置 生理機能 病理

第三胸椎に付着して、諸臓器の蓋となっていると考えられていました。その形は蓮華の花が開いたようで、八葉に分かれ、各葉には三つずつの穴があいていて気が出入りします。

肺は気を主る

呼吸機能を調節します。作用が損なわれますと呼吸器症状(呼吸困難、息切れ、など)が現れます。

肺は水道を通調する

脾胃から送られてくる体液(津液)を衛気とともに体表に巡らせます(宣散)膀胱に降ろしたり(粛降)して体内の水分の代謝を行なっています。この作業が損なわれますと浮腫、尿が少ない、発汗異常などの症状が起こります。

肺は皮毛を主り、鼻に開竅する

皮膚の汗腺の機能と鼻を支配しています。

作用が損なわれますと発汗異常、鼻の症状(鼻閉、鼻汁、くしゃみが止まらないなど)の症状が現れます。

涕は肺の液

涕は鼻竅(びきょう)を潤す作用があります。外には流れません。

肺の機能が失調しますと鼻汁が流れ落ちたり、鼻が乾いたりします。

憂は肺の志

憂いと悲しみは異なる感情ですが人体に与える影響はよく似ています。

それらの感情によって気が消耗します。

肺は気をつかさどりますから憂いや悲しみは肺の機能に影響を及ぼします。また肺が虚すると憂、悲といった感情の変化が起こり易くなります。

肺は治節を主る

治節とは、管理・調節の意味です。

肺の調節作用は①呼吸調節②氣の出入り口の調整③血の運行の推動・調整④肺の宣散・粛降の機能の四つがあります。

腎の形態と位置 生理的機能 病理

黒紫で石の玉の形をしており、胃の下の両側に一つずつあり、第二腰椎に付着します。

腎は精を蔵す

腎は先天の元氣(原氣)を宿します。精(精気)を宿します。

腎精の盛衰により人体の発育・成長・老化が行われます。腎精の消耗により発育不全、老化を早めたりするなどの異常が起きます。

腎は水を主る

有益な水分を再吸収し、不要な水分を尿として排出する作用があります。脾・肺とともに体内の水分代謝を行います。

この作用が損なわれますと尿量異常、水腫が起こります。

腎は納氣を主る

呼吸機能を主どります。肺は呼気、腎は吸気を主ると言われています。

作用が損なわれますと呼吸器症状(喘息、呼吸困難)などを引き起こします。

腎は骨を主どり、髄を生じ、脳を充す

腎は骨の成長・発育・修復を行ないます

髄を作り、脳と脳と関係します。

腎に病変が起こると骨の発育障害や骨・歯などは弱くなります。

歯は骨余(こつよ)として腎と関係します。骨の余りが歯という認識でしょうか。あと健忘などの精神機能にも影響を及ぼします。

当治療院の窓から満月を望。


腎は耳に開竅し、その華は髪にあり

耳は腎に支配されています。

腎が損なわれますと難聴や耳鳴りなどの症状が起きます。

また

腎は二隠(外生殖器と肛門)の機能を支配していることから腎機能低下は生殖能力の低下、排便、排尿の異常を引き起こします。さらに頭髪の成長と脱落は腎の精気の盛衰と関係することからその「華は髪にありと言います。

唾は腎の液

唾は口津と言われ比較的ねっとりとした液体です。

唾は腎気の変化したものという解釈があり飲み込むと腎気の精気を滋養する作用があるとされています。

唾が多過ぎたり、長時間だらだらと流れ出てしまうようであれば、腎の精気が消耗されやすいです。

恐は腎の志

恐れは上焦の氣を閉塞させて氣は下に追い込まれて下焦に脹満感が起こります。

ひどい時は遺尿が起こります。

驚きも腎に影響を及ぼします。一時的に氣を乱すなど影響が出ます。そのために心神の不安定や手足がまごつき思う様に動かせないといった状態が起きます。ビックリして動転し腰が抜けてしまうなどはその例です。

腰は腎の府なり

腰は腎の府(支配する)です。腰痛の多くは腎の病変と診ます。

心包の形態と位置 生理機能 病理

心包は、心包絡あるいは壇中(乳頭ライン中央、第四肋間)ともいわれ、心の外側を包んでいる膜のことです。その作用は心を保護することです。内外の邪によって心が損傷されると神気が去って死にいたります。その心の外衛(がいえい)となって心を保護します。心包の病変は、虚血性心疾患などです。